yuitamura

大学3年、休学中にデンマークで考えたこと。

2019/04/20

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日本に帰ってきて、一週間ほど経つ

 

デンマークでの生活を

”日常”というフォルダから “過去”に移行させることは

思っていたよりも自分を感傷的にさせて

デンマークそのものも、そこにいた人たちも、思い出も

遠い夢のように思えてしまうことが

辛くて堪らなかった

 

デンマークを発つ少し前と、日本に着いてからの数日は、そんな風だった

 

デンマーク留学がスタートした、ほんとうに最初の頃

朝起きてからすぐに、英語で始まる会話が想像以上にきつかったし

自分だけひとり、置いてけぼりみたいな妙な孤独感をいつも抱いていたし

どのテーブルで夕食を食べるか、一々気にするのもあまり好きではなかった

授業や集会がデンマーク語だけで進んでしまうことだって、しょっちゅうあった

 

苦労をあげれば、ほんとうにきりがない

毎日、戦っていたと、思う

 

けれど、こういう風に

わたしにデンマークの断片を、温度を含んで教えてくれた大切な人や

自由な思想と、人びとの親密さでできているような、デンマークという国に

まだ別れを言いたくない、という

強い感情を抱けたことは

とても幸福だと、思う

 

デンマークコペンハーゲンから

ロシアのモスクワを経由し

成田へ、という帰路

 

日本に近づくにつれだんだん増えていく日本語や、

チケット売り場のお姉さんの、事務的でてきぱきとした手さばき、

ちょっと主張が強すぎる、広告や看板なんかに

なんだか変な安堵感と、少しの寂しさを覚えた

 

東京に着くと

景色が今までとまったく違うことに、驚く

でもそれは、東京が8ヶ月のうちに

びっくりするほど変化していたわけではなく

デンマークであたらしい当たり前を知ったことによって

わたしの見方が変わったのだと、気付く

 

そして、目についた違和感に対して、

これはどうしてだろうかと、よく考えるようになった

 

デンマークを発つ前

環境にまたあたらしく、自分が規定されてしまうことを

少し恐れていたのだけれど

そんなことはまったくなく

経験は、じぶんに色濃く残っていたみたいだ

 

やり遂げたのだな、というのと

ここから始まるのだな、という

二重の、あたらしい気持ちで

寂しさの感情で緩んでいた靴紐を、結び直して

今日をしっかり、歩まなければね

 

デンマークに居た、この8ヶ月間を

綺麗な宝石のように、ただ箱の中にしまっておくようなことには、したくないのよ

おもしろくなるのは、きっとこれから