yuitamura

大学3年、休学中にデンマークで考えたこと。

2018/12/29

f:id:yuppi1333:20181230023433j:image

 

f:id:yuppi1333:20181230023449j:image

 

ホイスコーレ生活の最後の2週間ほどは

走り去るように過ぎていって

ついて行くのに必死なわたしだった

 

書き留めておきたいこともたくさんあったけれど

その日その日の、目の前のことを

自分なりに精一杯愉しみたくて

結局のところ、このブログに記すことをせずにいた

 

それが、できるだけ毎日の記録を残そうとしていたブログを

一ヶ月ほど離れていた言い訳

 

すこし前にホイスコーレと別れ、ヨーロッパを旅行している

今は、デンマークにいる

 

ドイツのニュルンベルク、フランスのパリ、と2カ国すでに旅をしたけれど

デンマークにまた足を踏み入れたとき、飛び交うデンマーク語を聞いたり

電車の中で荷物をのんびりと置きっぱなしにする人びとを見て

ああ帰ってきたなあと、ほっとしたのだった

 

わたしにとって、デンマークという国はもう異国ではなくなったみたいで

じんわりと嬉しくなった

 

 

海外で初めて過ごすクリスマスは

デンマーク人の天使みたいな友人の、

オールボーにあるお家で過ごさせてもらった

 

デンマーク人にとってクリスマスは

伝統的に家族で過ごす、ほんとうに特別な日だ

そんな大切な日にわたしを受け入れてくれて、時間を共有してくれるなど

なににも代えられないくらい

嬉しいし、ありがたい

 

彼女いわく、クリスマスの日に予定がないのは寂しいから、とのこと

 

彼女のご家族も、これまた天使のようにわたしを招いてくれた

お客としてではなく、家族の中に入れてくれるような温度で

それはもう、居心地がよかった

 

デンマーク語で飛び交う会話を、

友人とその妹がほんとうに良く、英語で訳してくれて

英語がわからないおじいさん、おばあさんもニコニコと、話しかけてくれ

その、輪の中にあたりまえのように入れてくれる気持ちが

どうしようもなく、嬉しかった

 

クリスマスのスケジュールは、時間刻み

毎年同じふうに1日を過ごすのだそう

24日の朝は外へ出て、近所の子供たちと大きなクリスマスツリーの周りで歌ったあと、サンタクロースを呼ぶ

それから教会へ行って、子供たちのクリスマスの劇をみる

夕方からは、クリスマスの手作りディナーをゆっくり食べて

お家のクリスマスツリーの周りで歌って、歌って、歌う

それから、プレゼント交換を

なんと、2時間もかけて、ゆっくり

 

大げさかもしれないけれど

世界一幸せな国といわれるデンマークの、いちばん幸せな瞬間にいると

そう思うくらい、笑顔で包まれた、温かい、幸せな時間だった

 

このクリスマスは

ずっと忘れることはないのだろうね、と

何度も思ったのだった

 

 

そして、今はみんなと別れ

ひとり、デンマークのオーフスにいる

 

デンマークの小さな都会、といったところ

このところ、ぱんぱんに予定をたてて旅行をしていたので

時間に空白がなく

なんとなく疲れが溜まっていたので

Airb&bでお家を借りて、のんびりと、好きなだけ怠けて暮らしている

 

新しいものを見て、新しい人と会って、そんな日々も刺激的で幸せだけれど

こういう、間延びしたような時間も

わたしにとっては時たま必要なのだな、と知る

 

オーフスで街歩きをしていると

レインボーカラーの展望台で有名なARoS美術館に辿り着いた

 

そのとなりには、アイススケートのリンクがあって

ブルーのスケート靴を履いた、多くの人びとが

すいすいと、良い顔をして滑っていた

その光景をしばらく見ていたら、何故だかじわりと涙がでてきて、驚く

デンマークには、わたしの心の、純粋な部分を動かす瞬間があるのだよな

その抽象的で、漠然とした部分を

日々、よく思考して、ことばにできるようになってから帰りたいと、思う

 

そのために、今日もまた

目の前にある日々を摘んで、暮らしていく